最高裁判所第一小法廷 昭和24(オ)311 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告人の上告理由について。
第一点 仮処分事件においても、実体上の請求権の存否について判断するのは当
然である。ただ本案訴訟におけるがごとく証拠に基いて判断するのではなく、ただ
疏明に基いて判断するのである。原審が本件各動産につき被上告人の単独所有が疏
明され、上告人の本件仮処分を求める保全権利である共有権の存在は疏明されない
から、本件申請は理由がないと判示したのは少しも違法ではない。
第二、三、四点は何れも上告人に実体上の請求権の存在の疏明があつた場合の仮
定論として、原判決が蛇足として保全の必要性がない旨を判示したものに過ぎない
から、たといその判示に不完全なところがあつても第一点の根本で本件申請が理由
がない以上原判決は正当である。論旨は採るを得ない。
よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお
り判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
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